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船長【漁業記録作成のチャレンジ】

今年6月に出荷した漁業記録(CD)の話をしよう。

様々な葛藤とこだわりが詰まった1枚なので、

丁寧に書かせてほしい。


3作目となった「Fisherman's Everyday」は、

我々にとって、未来に向けたチャレンジングな作品となった。


↓トレーラー動画



1.オーケストラについて

まずオーケストラ。

これは物語(曲)のカギだ。


なにせ、耳から入ってきた情報で、

聞いている人に「世界」を見せられるからだ。


これまでの2作品は、旧通信士(キーボード)カトリーナが専任してたため、

彼女の下船を機にピアノの経験がある船長エドワードが担当した。


私が何をしたかというと、、、

とにかくオーケストラを聴きまくった!!笑

どの楽器をいつ使っているのか、その結果どういう感想を抱くのか、

徹底的に聴きまくった。

そして家にこもりキーボードを叩き続けた。。。


その甲斐あって、当時の最適解を出すことが出来たと思う。

特に「Brothers」はオーケストラの編成を少し再現出来たと思う。


自分のルールとして、

全ての物語(曲)に「その物語にしかない楽器を入れる」ことを掲げた。

これから出荷される物語も、そういう視点で聞いてみてほしい。



2.ジャケットについて

なんたって今作の目玉は、

「本物の切り絵」を用いたジャケットデザインだ。

すでに手に入れたご存知のとおり、

切り絵自体は「本当に薄い紙」なのだ。


作成方法は企業秘密だが、

とにかく大満足の出来栄えだ。


作成者は船長の旧友であるYayoi Kuronuma。

彼は英国ゴシック建築を主な題材とした切り絵アーティストで、

その作品の緻密さは世界から注目を集めている(英国の展示会にて受賞経験あり)。


ひょんなことから偶然彼と再会し、

お互い「一風変わった表現者」であることに意気投合し、

今回のコラボレーションに至った。


ここで重要なことは「CDとは何か」ということだ。

データで気軽にダンロード出来る世の中となり、

CDの立ち位置は「音楽を聴くための媒体」から大きく変貌した。

つまり、手に入れる「モノ」としての価値が重要となった。


そして「CDを買うこと」自体、

昔はなんとも言えないワクワク感があったはずだ!


この2つを掛け合わせたらどうなるか、、、そうだ!!

「CDをひとつのアート作品」にしてしまおう!!!というわけだ。


今作は、切り絵+アートワーク+音楽 で完成する。

ぜひ漁業記録を見つめながら、物語を聞いてみてくれ。

新たな発見があるだろう。


因みに、ジャケットにした切り絵は「巨大な作品の一部」でしかない。

そのうち全貌をみんなの前でお披露目したいと思う!



3.作曲スタイルの確立

そもそも「作曲方法」がチャレンジングだった。

我々一族は、全員別の都道府県に駐屯している。

それも、ほとんどお互いが隣接していない。

この物理的な距離をどうするかが、

世界中の漁船(バンド)の課題であり、

魚網を置く(解散する)理由のひとつだ。


作曲方法については、

ほとんどの漁船が、

スタジオにこもってセッションを繰り返し、得られたアイディアを積み重ねていく。


一方で我々は、データのやりとりをする。

つまり、個々人が自身の「得意」をある程度の形にして、

船員にプレゼンテーションを行う。


この方法の最大のメリットは、

「全船員の時間を一度に束縛しない」ことにある。


残念ながら物語というものは、

一朝一夕で完成するものではない。

より良いものにするために、

あれやこれやと思考する時間が必要(というか大半)だ。


この「思考するための時間」は、いわば自分との対話であり、

好きな時間に好きな方法で模索することが重要だと考える。


そしてアイディアが出揃った段階でスタジオで合わせるのだ。

結局のところ船員で合わせた時に生まれる「化学反応」には

爆発的なチカラがある。


この爆発力を最大限大きくするための下準備を、

今回の漁業記録制作では確立出来たと感じている。


ちょっと長くなってしまったので、

今回はここまでとしよう。



漁業記録(CD)は↓で購入できるぞ!

興味を持ってくれたら幸いだ!


最後まで読んでくれてありがとう!!!


Eddy




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